令和6年6・7月の毎月勤労統計確報値

その他

 こんにちは、労務行政書士事務所 三九 です。

 先だって令和6年7月の毎月勤労統計確報値が発表されました。

 数値についてご覧くだされば幸いです。

 出典 厚生労働省 毎月勤労統計

令和6年6月の確報値

令和6年7月の確報値

令和6年1月から7月までの平均値との比較

就業形態別

                                     (金額/円)

給与総額定期給与所定内給与所定外給与特別給与
6月498,887283,380264,48319,397215,007
7月403,090283,858264,29019,568119,232
1~5月平均292,716279,042259,62819,41413,674
1~7月平均337,937280,421260,98819,43457,515

                                (小数点第一位四捨五入)

*定期給与 = きまって支給する給与 → 定期給与 = 所定内給与 + 所定外給与

*特別給与 = 特別に支払われた給与

*給与総額 = 現金給与総額 → 給与総額 = 定期給与 + 特別給与

比較

→1~5月平均の特別給与額と1~7月平均の特別給与額を比較すると、

6・7月の特別給与額がいかに大きいか判ると思います。

特別給与 ÷ 定期給与 = 割合  例示:215,007 ÷ 283,380

6月分 = 約76% 7月分 = 約42%

定期給与を100%とすると、

6月は176%で前年比4.5%増 7月は142%で前年比3.4%増

*令和4年1月の確報値とも比較してみてください。

参考(2月分に加味)

*2月の特別給与は、約5,000円と他の月より低くなっています。

そこで、2月分特別給与に1万円を追加して比較します。

                                     (金額/円)

給与総額特別給与
1~5月平均加味なし292,71613,674
1~5月平均加味あり294,71615,674
1~7月平均加味なし337,93757,515
1~7月平均加味あり339,36558,944

                                (小数点第一位四捨五入)

2月の特別給与に1万円を加味したとしても、明確な差は生じない。

*令和4年2月と比較してください。

結論

6・7月分の大きな特別給与がなければマイナス

一般労働者

                                      (金額/円)

給与総額定期給与所定内給与所定外給与特別給与
6月665,313361,010334,35426,656304,303
7月530,596361,243334,35326,890169,353
1~5月平均375,413356,202329,46526,73719,211
1~7月平均438,996357,609330,86226,74781,387

                                (小数点第一位四捨五入)

*定期給与 = きまって支給する給与 → 定期給与 = 所定内給与 + 所定外給与

*特別給与 = 特別に支払われた給与

*給与総額 = 現金給与総額 → 給与総額 = 定期給与 + 特別給与

比較

→1~5月平均の特別給与額と1~7月平均の特別給与額を比較すると、

就業形態別と同様に6・7月の特別給与額がいかに大きいか判ると思います。

特別給与 ÷ 定期給与 = 割合  例示:304,303 ÷ 361,010

6月分 = 約84% 7月分 = 約47%

定期給与を100%とすると、

6月は184%で前年比5%増 7月は147%で前年比3.9%増 

*令和4年1月の確報値とも比較してみてください。

参考(2月分に加味)

*2月の特別給与は、約5,000円と他の月より低くなっています。

そこで、2月分特別給与に1万円を追加して比較します。

                                      (金額/円)

給与総額特別給与
1~5月平均加味なし375,41319,211
1~5月平均加味あり377,41321,211
1~7月平均加味なし438,99681,387
1~7月平均加味あり440,42582,816

                               (小数点第一位四捨五入)

2月の特別給与に1万円を加味したとしても、明確な差は生じない。

*令和4年2月と比較してください。

結論

6・7月分の大きな特別給与がなければマイナス

用語について

現金給与額

 賃金、給与、手当、賞与その他の名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に

通貨で支払うもので、所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く前の金額である。

退職を事由に労働者に支払われる退職金は、含まれない。

現金給与”総”額

 以下に述べるきまって支給する給与特別に支払われた給与の合計額。

きまって支給する給与(”定期”給与)

 労働協約、就業規則等によってあらかじめ定められている支給条件、

算定方法によって支給される給与でいわゆる基本給家族手当超過労働手当を含む

所定”内”給与

 きまって支給する給与のうち以下の所定外給与以外のもの

所定”外”給与(超過労働給与)

 所定の労働時間を超える労働に対して支給される給与や、休日労働、深夜労働に対して

支給される給与。時間外手当早朝出勤手当休日出勤手当深夜手当等である。

特別に支払われた給与(”特別”給与)

 労働協約、就業規則等によらず、一時的又は突発的事由に基づき労働者に支払われた給与

又は労働協約、就業規則等によりあらかじめ支給条件、算定方法が定められている給与で

以下に該当するもの。

① 夏冬の賞与、期末手当等の一時金

② 支給事由の発生が不定期なもの

③ 3か月を超える期間で算定される手当等(6か月分支払われる通勤手当等)

④ いわゆるベースアップの差額追給分

おまけ

令和3年12月の確報値

令和4年1月の確報値

*ベンチマーク更新など

特別給与 ÷ 定期給与 = 11,251 ÷ 263,571 = 約4%

               = 15,806 ÷ 340,336 = 約5%

定期給与を100%とすると、

就業形態別:104%で1.1%増 一般労働者:105%で1.1%

令和4年2月の確報値

特別給与 ÷ 定期給与 = 4,874 ÷ 264,024 = 約2%

               = 6,738 ÷ 341,518 = 約2%

定期給与を100%とすると、

就業形態別:102%で1.2%増 一般労働者:102%で1.3%

最終比較

就業形態

*定期給与を100%とする。

給与総額定期給与特別給与特別給与
の割合
割合合計値前年比増
令和4年1月274,822263,57111,2514%104%1.1%
令和4年2月268,898264,0244,8742%102%1.2%
令和6年6月498,887283,880215,00776%176%4.5%
令和6年7月403,090283,858119,23242%142%3.4%

一般労働者

給与総額定期給与特別給与特別給与
の割合
割合合計値前年比増
令和4年1月356,142340,33615,8065%105%1.1%
令和4年2月348,256341,5186,7382%102%1.3%
令和6年6月665,313361,010304,30384%184%5%
令和6年7月530,596361,243169,35347%147%3.9%

実質賃金比較

就業形態(前年比)

給与総額定期給与
令和4年1月0.5%0.5%
令和4年2月0%-0.1%
令和6年6月1.1%-1.2%
令和6年7月0.3%-1%

一般労働者(前年比)

給与総額定期給与
令和4年1月0.5%0.5%
令和4年2月0.2%0%
令和6年6月1.6%-0.7%
令和6年7月0.7%-0.6%
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