市販本で社労士と行政書士に独学合格するには

その他

 こんにちは、労務行政書士事務所 三九 です。

 私は、市販の参考書(=教科書)一冊と市販の過去問問題集二冊で社労士試験や行政書士試験に合格し、その他数個の資格も参考書1冊と問題集1冊で合格しました。

( 合格率比較:社労士・行政書士試験 過去の合格率推移 )

 難しいことは何もしていません。

 覚えていることだけを記載しています。

 初学者の方・ご興味のある方に少しでもお役に立てば幸いです。

 行ったことは下記の三つだけです。

1,教科書を読む

2,過去問問題集を解く

3,その他(解法など)

「それは普通でしょう」と思いましたよね?

  そうです、普通のことしかしていません。

 普通の脳みその持ち主なので。

  意識して勉強をしたことをざっくり解説していきます。

* 注 意

  この内容を実践しても合格できるかどうかは判りません!

 必ずご自身で判断をしてください。

教科書を読む

教科書は高ランクから

(高ランクについて。教科書には1~3やA~Cのようなランク付けがされていると思います。Aや3を高ランク、以下「高R」=頻出事項が多い又は重要事項。2やBを中ランク、以下「中R」=頻出事項とそうでないもの。1やCを低ランク、以下「低R」=たまに聞かれるかも、とします。)

 最初の頃は高Rだけ3回くらい読み、4回目あたりから高Rと中Rをあわせて読みます。

 最初から読まなくていいの?

  不安になりますよね。

  でも、少しだけ考えてみてください。

  予備校や通信教育の会社が様々な考察・分析をしてランク付けをしています。そして、高Rは頻出事項で試験で聞かれる可能性の高いものです。この高Rが解けないと試験に落ちる可能性がとても高くなります。高くなる理由は「みんなができる」からです。

  そうすると、最初から読むより高Rを中心に読んだほうが効率が良いと思いませんか?

 たとえば、社労士試験には「救済」があります。

  お読み頂いている方々にお尋ねします。

  救済される(合格できる)可能性が高いのは、どちらだと思いますか?

●受験者が確実にできる高Rと中Rの問題を確実にとり、難しい中Rや低Rの問題を落とした受験者

●受験者が確実にできる高Rと中Rの問題を落とし、難しい中Rや低Rの問題ができた受験者

太文字・色文字(+「いつ」「だれが」などの5W1H的なもの)との紐づけ

 教科書の表題と項目に紐づけをしましょう。 勿論、やり方は自由です。

  (教科書にもよりますが)教科書の文字。 次に黒太文字

  (例:厚生年金保険法表題 ➡ 被保険者項目 ➡ 70歳未満色文字 + 4分の3基準太文字 など)

 4分の3←4+3=70歳未満など、ご自身で適当に覚えやすくしてください。

教科書を読む回数が3~4回目(高R+中R)くらいになりましたら、5W1Hも意識。

 * 大雑把な説明です。詳細はご自身で勉強をしてくださいませ。

  会社に就職すると社会保険(雇用保険や厚生年金保険など)に加入し、被保険者。

  加入時に社会保険の被保険者の資格取得、退職時に被保険者の資格喪失。退職すると雇用保険なら失業給付、厚生年金なら国民年金の被保険者に変更。

  継続勤労で40歳から介護保険、また年齢による資格喪失(厚生年金)などの年齢要件もあります。

  つまり、「いつ」という場合にも「取得や喪失要件」と「年齢要件」の2種類があることを意識することが必要。

  行政書士の教科書、たとえば民法の場合、条文の要件が色文字や太文字になっているでしょう。これについては択一・記述式で聞かれることが多いでしょうから、外せません。

 社労士・行政書士共通ですが、法律の言い回し「又は・若しくは・並びに・及び」や「強行法規・任意法規」「みなす・推定」「以上や未満」などに慣れる必要があります。

まとめ 

  教科書は高Rから読み始め、法律や専門用語に慣れましょう。

  慣れるまでが大変。(判らなくてもどんどん次へ!回数こなせば見えてきます

  同じところを複数回読むほうが最初から最後まで読むより慣れやすいと思います。

  慣れ始めたら、高Rの項目と色文字(=キーワード)・太文字などを紐づけて毎日読んでください。

 次のステップへ!

過去問を解く

”〔問 1〕労働基準法の総則(第 1 条~第 12 条)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 労働基準法第 1 条第 2 項にいう「この基準を理由として」とは、労働基準法に規定があること
が決定的な理由となって、労働条件を低下させている場合をいうことから、社会経済情勢の変動等他に決定的な理由があれば、同条に抵触するものではない。

B 労働基準法第 3 条が禁止する「差別的取扱」をするとは、当該労働者を有利又は不利に取り扱 うことをいう。

C 労働基準法第 5 条に定める「脅迫」とは、労働者に恐怖心を生じさせる目的で本人又は本人の親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対して、脅迫者自ら又は第三者の手によって害を加えるべきことを通告することをいうが、必ずしも積極的言動によって示す必要はなく、暗示する程度でも足りる。

D 使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合に、これを拒むことはできないが、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することは許される。

E 労働者が法令により負担すべき所得税等(健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料等を含む。)を事業主が労働者に代わって負担する場合、当該代わって負担する部分は、労働者の福利厚生のために使用者が負担するものであるから、労働基準法第 11 条の賃金とは認められない。”  ここまで

出典・引用:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 第53回試験より

1回目は散歩。2回目はウォーキング。3回目はジョギング。勢いをつけてランニングへ。

 1回目は読みながら、上記の例では問題文の「労基法総則」「誤っている」を〇で囲み、「誤っている」の上部や下部または文頭などに「✖」をつけます。(正しい・選択せよの場合には、上部などに「」や「」・「」など)

 同じように肢AからEの左隣や上部などにもや✖をつけます。

  これを毎日10問ずつ続けてください。

 初学者の方、やる気があるからといって、いきなり30問や50問やろうとしないでください。

 はりきりすぎると途中でバテてしまいますよ!

 本気で合格しようと思ったら、試験前は無理をしてでも勉強することになりますから。

  読む際はキーワード(表題・項目なども)・問題文中の正誤・肢の正誤は必ず意識。

  だいたい問題集が300問前後なので、1か月で1冊終わり、2か月で2冊終了。

  2回目は、少し増やして15~20問行ってください。20問で継続すれば1か月で2冊の問題集が終了。

  教科書も3か月間毎日1時間前後読めば、中R(Bや2)も2回は読み終わっているでしょう。

  3回目からは少し大変になりますが、該当する部分の教科書の色文字・太文字のキーワードを意識しながら読んでください。

  意識するのが難しければ色文字は問題集に書きましょう

* 記載がない場合や教科書と問題集が別出版社の場合など

  毎日30問前後を目途にまずは色文字から。余裕があれば、太文字も。

  さて、実践していれば4か月が経過しています。一度振り返ってみましょう。

  4か月で1冊目は4回終わり、2冊目は3回終わっています

  そうすると、法律の体系的・構造的な繋がりは判らなくても問題自体は何となく理解できていませんか?

  「確かこれは間違っていた」「これは正しい」など、解答がなんとなく記憶に残っていますよね。キーワードもそれなりに関連付けができていることでしょう。

  しかし、ある程度読み込んでいても、スッと出てこない毎回引っかかる問題、よく覚えていない問題はだいたい同じではありませんか?

  でも、焦る必要はありません。実力がついてきた証拠です。

 以前は判らなかったことが、今は判ることと判らないことの判別ができるようになってきています!

 この辺でしっかりまとめましょう。

  その際、ノートにはまとめず、問題集に付箋などを張りつけ、付箋にまとめてください。

まとめは必ず問題集に!

 上記の作業が終わりましたら、少し頑張って1日50問(できれば60問)を目指してください。50問なら6日で1冊終わります。1か月なら5回(1冊目は3回、2冊目は2回)終わります。

 1週間で1冊終わるとかなり記憶に残るはずです。交互に問題集を行っていれば、両方とも6回終わっています。同じものを読むだけなので、60問読んでも2時間かからずにできるのではないでしょうか

 ここまで来れば本試験でもそれなりにできるはずです。あとは試験まで継続するだけ。

 でも、不安になりますよね?

 同じことの繰り返しで、同じ問題だけ解いていることが。

  しかし、不安に思う必要はありません。

  考えてみてください。

  本試験の問題で過去問と同じようなことを繰り返し聞いていても、全てが同じ問題というのはほぼありません

(解いた範囲内とざっくりと10年分くらい?を確認)

  過去問の聞かれ方が手を変え品を変えて異なるくらいです。

 つまり、過去問で聞かれた項目・キーワードや解法の仕方を正確に理解していればある程度対応できます。 それに教科書を毎日まじめに読みましたよね?初見の問題でも何らかの糸口はあるはずです。

  5か月も経てば、教科書も高Rが結構な回数読み終わり、中Rもそれなりに読み終えて、基礎固めは8割くらい終わっていることでしょう。反復継続しているので問題を読むスピードも、勉強を始めた頃より格段に早くなっているはずです。

 そこで、この時期くらいから 教科書の低R(1やC)読み始めてください。

 あとはご自身の可処分時間がどのくらいあるかです。時間がある方は、1日100問を目指してほしいところです。

* 忙しい時にできないときは仕方がありません。それでも1週間に1冊は頑張って終えてください。

 100問まで実践できれば本試験で時間が足りないということはないのでは?と思います。

 行政書士試験には記述式がありますが、 やることは同じでキーワード(法定要件など)を意識するだけです。 2冊の問題集で最低でも20~30問前後はあるはずです。あとは、指定文字数にキーワードの文字を入れながら調整するだけ。

 行政書士の一般教養は特別何かしたということはなく、過去問を解いてネットニュースなどで話題になったものを「なるほど、そうなんだ」くらいで見ていただけです。

 まったく参考になりませんが(確率が低すぎるので)、お昼の短時間ニュースで取り上げていたものが運よく行政書士の一般教養問題の肢の一つにあったくらいでしょうか。 ニュースにかじりつく必要はありませんが、意識は向けておくとよいかもしれません。

* 参考までに

  私は10問➡20問➡40問➡60問➡100問➡150問、試験前1週間は300問(1日1冊)読みました。

  この方法を継続した結果、本試験でも時間は70~80分余り、初見問題や悩んで2択に絞った問題など自分の解法が正しい順序になっているか、確認時間にあてました。

 注意 悩んだ・絞ったなどの問題は独自記号を決めて大きな文字で!

(例:絞った➡「択1・3」 定位置に答えの記載がない場合は飛ばした問題 など)

 後で見直しをするための答えや独自記号の定位置は決めておきましょう!

まとめ

 本試験初見の問題は、だいたいの受験者が初見問題なので気にする必要なし。

 本試験の問題はだいたいが過去問の類似・発展したもの。

 合格への近道は過去問をたくさん解いて、手順・判断などの自己基準を構築できるかがポイント

その他(解法など)

*下記につきましては、うろ覚えのものをいくつか記載しましたが、参考書や解法などは推奨していません。

 あくまでも参考程度ですので、ご注意をお願いします。

使用した参考書など

 社労士試験 参考書「ユーキャン」問題集2冊「ユーキャン」と「?」

 行政書士試験 参考書「?」問題集「伊藤塾」と「?」

 すみません、「?」は忘れました。

 社労士はユーキャンの参考書が良かったので、問題集も揃えました。

 行政書士は記述式の問題が良かったので、伊藤塾。

* 参考書・問題集を買う際は、必ず大きな本屋に出向いて30分くらい時間をかけて自分の読みやすいものを買ってください。

 必ず自分の読みやすいものを選んでください!

 問題集は最初に選んだものと少しニュアンスが違うもの(解説や問題)を選んでください。

解き方 ラッキー問題

  Ⅰ Ⅱ  Ⅲ Ⅳ Ⅴ

1 AA CC FF  II KK

2 AA DD GG JJ KK

3 BB EE FF  II  LL

4 BB CC GG JJ KK

5 BB DD HH  II  LL

 3と5をよく見てください。3-Ⅱ・5-Ⅲに1個だけ毛色の違う言葉が入っていたことにお気づきでしょうか?本試験では上記のような解答がでることがあります。

 全くわからない場合、3と5のⅡ・Ⅲから考えましょう。

 試験での正解は「3」でした。

  ア イ  ウ エ  オ

1 AA CC EE GG II

2 BB CC FF HH JJ

3 AA DD EE HH II

4 BB DD FF GG JJ

5 AA CC EE HH II

 1と5のエ、1と3・3と5のイが違います。イとエで判断し、最終確認のアで確定。

 試験での正解は「1」でした。

解き方 見るべき肢

1  ア・イ
2  ア・エ
3  イ・オ
4  ア・イ・ウ
5  ア・エ・オ

 この問題は、正しいものを選べでした。

 1と4の違いは1+ウ、2と5の違いは2+オです。

 「ウ」から見て、正しければ「ア」「イ」、間違いなら「オ」「エ」と省エネを。

 試験での正解は「4」でした。

解き方 肢が短いものから

1★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

2★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

3★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

4★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

5★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 ★☆★☆は問題文だと思ってください。

 こういった場合には、肢文が短い4➡5➡2➡3➡1の順に見ることが省エネ・混乱防止につながります。

一問一答?

 使用しませんでした。

 問題集と比較していた際にたまたま似た問題があり、択一なら明らかな間違いの肢があるので微妙だけど正解肢かな?、一問一答ならう~ん?という問題がありました。

 微妙な問題で悩むのは時間の無駄だと思い、一問一答は使用しませんでした。

 また、行政書士の記述式問題集だけ勉強することもしませんでした。

肢の末尾にも注意

肯定(~できる、~適用される)

否定(~できない、適用されない)

義務(しなければならない)

努力(努めなければならない) など

問題文中のキーワード、正誤、選択せよ、などと同様に肢の文末もとても重要

* 肢の文末だけで答えが判断できる場合もあったりします。

本試験でやったこと

 問題用紙を貰い開始の合図で、第1問から最終問題まで問題文のキーワードと正誤・選択に〇囲みをつけます。

 ここでは落丁苦手問題出題の有無を確認します。

 苦手問題は◎でもつけておいて飛ばします。

 最初から苦手問題があることが判っていれば心の準備ができ、後でやればよいだけですから。

 運が良ければ解いている途中で他の問題の関連付けから思い出すことがあるでしょう。

必ずお読み下さい!

 ご覧になってくださり、ありがとうございます。

 ご覧頂いている内容は弊所の私見です。

 記載内容を実践され、どのような結果になったとしても弊所は責任を負えませんのでご注意ください。

 

 

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